点検・整備は細部まで確実に

消火器は、いざというときに不具合等で使えなければ意味がありません。下記の項目にそってチェックしましょう。

①本体容器

A:点検方法
目視によって確認する。
B:判定方法

消火薬剤の漏れ・変形・損傷・著しい腐食などがないこと。

※溶接部が損傷しているもの、又は著しい変形があるもので機能上支障のおそれのあるもの、著しく腐食してサビが剥離するようなものは廃棄すること。

チェックのポイント

  • ①サビが層状に剥離するように腐食しているものは、速やかに 廃棄処分してください。
  • ②孔食の発見は困難でも事故の原因になりやすいので入念に チェックして下さい。又、あはだ状の孔食を起こしているものは、 速やかに廃棄処分して下さい。
  • ③口金部(キャップ)の変形・ネジ山のつぶれなど、機能上支障を きたすおそれのあるものは廃棄処分して下さい。

②安全栓の封

A:点検方法
目視によって確認する。
B:判定方法

a 損傷又は脱落がないこと。
b 確実に取り付けられていること。

◎安全栓の点検時には、上レバーに力がかからないように注意して下さい。

③安全栓

A:点検方法
目視によって確認する。
B:判定方法

a 安全栓が外れていないこと。
b 操作に支障がある変形や損傷がないこと。
c 確実に装着されていること。

◆ チェックのポイント(安全栓の封・安全栓)

  • ①安全栓がレバー支えを立てた状態で確実にセットされているかを チェックして下さい。
  • ②点検で異常が認められたときは、消火器内部及び機能点検を行い、 特に安全栓の「セットと解除」がスムーズにできるかを数回繰り返して テストして下さい。
  • ③不良部品を発見したときは、速やかに部品を交換して下さい。

④使用済みの表示装置

A:点検方法
目視によって確認する。
B:判定方法

変形・損傷・脱落がなく、作動していないこと。

⑤押し金具及びレバー操作装置

A:点検方法
目視によって確認する。
B:判定方法

変形や損傷などがなく、確実にセットされていること。

◆ チェックのポイント

  • ①上下レバーの内側部分にサビや腐食などが ないかを入念にチェックして下さい。
  • ②消火器の内部及び機能の点検をする時は、 必ず加圧用ガス容器を取り外して下さい。 (加圧用ガス容器をつけたまま作業をすると、 事故につながるおそれがありますから十分 注意して下さい。)

ここで紹介しているものは手提げ式消火器の一例です。
蓄圧方式・加圧方式の別や、消火器の器種により構造が異なりますので、詳細はメーカーにお問い合わせください。
点検で異常が認められたときは、消火器の内部及び機能の点検を行い、不良のときは速やかに部品を交換して下さい

⑥キャップ

A:点検方法
目視及び手で締め付けて確認する。
B:判定方法

a 強度上支障のある変形や損傷などがないこと。
b 容器に緊結されていること。

◆ チェックのポイント

  • ①損傷・腐食・ひびなどがないかをチェックして下さい。
  • ②確実に容器に緊結されているかをチェックして下さい。
  • ③排圧栓が付いているものは、シールが破れたり、外れていないかをチェックして下さい。
    シールの外れているものは、排圧栓にゆるみがないかをチェックして下さい。

※ネジ山のずれ・ゆるみなどは特に入念にチェックして下さい。

⑦ホース

A:点検方法
目視及び手で締め付けて確認すること。
B:判定方法

a 変形・損傷・老朽化などがなく、内部に詰まりがないこと。
b 容器に緊結されていないこと。

※1 消火薬剤の漏れや固化による詰まりのあるものは内部点検を行ない、消火薬剤量を点検すること。
※2 ホース取付ネジのゆるみは、締め直すこと。

◆ チェックのポイント

  • ①特にホース内部(ブレード)に達するキズやひび割れがないか、また、ゴム質が著しく変化していないかをチェックして下さい。
  • ②変形やつぶれなどで復元力がなくなっていないかをチェックして下さい。

⑧ノズル、ホーン及びノズル栓

A:点検方法
目視及び手で締め付けて確認する。
B:判定方法

a 変形・損傷・老朽化などがなく、内部詰まりがないこと。
b ホースに緊結されていること。
c ノズル栓が外れていないこと。
d ホーン握り(二酸化炭素消火器に限る。)が脱落していないこと。

※1 異物による詰まりは清潔にすること。 ※2 消火薬剤の漏れや固化による詰まりのあるものは、 消火薬剤を点検すること。 ※3 ノズル栓の外れているものは取付直すこと。

◆ チェックのポイント

ノズル、ホーンの間に封板のあるものは、封板の破れや締め付け部のゆるみがないかをチェックして下さい。

 

⑨指示圧力計

A:点検方法
目視によって確認する。
B:判定方法

a 変形や損傷などがないこと。
b 指示圧力計値が緑色範囲にあること。

※1 指針が緑色範囲の下限より下がっているものは、消火薬剤量を点検すること。
※2 指示圧力計値が緑色範囲外のものは、指示圧力計の作動を点検すること。


【蓄圧式消火器の指示圧力計】

◆ チェックのポイント

内部に消火薬剤が漏れていないかをチェックして下さい。

⑩消火器 知っておいていただきたいこと

1.適応火災について
消火器には、燃焼物の種類に応じて適応する火災が表示してあります。
お求めいただいた消火器が設置場所で想定される火災の種類に適応しているものであるかご確認ください。
普通火災用 (A火災) 油 火 災 用 (B火災) 電気火災用 (C火災)

木材、紙、繊維等が燃える火災白地のマーク

天ぷら油,灯油、ガソリン等が燃える火災黄色地マーク

感電の恐れがある電気製品、電気設備の火災青色地マーク
2.消火にあたって
●逃げ道を確保しながら消火して下さ。また火災により発生した煙やガスは人体に有害ですので絶対に吸引しないようにして下さい。
●屋外での消火は風上よりおこなってください。近付きすぎると火傷のおそれがあります。
●火元より3m以上離れてから放射を開始し、災の根元を手前から掃くようにノズルを左右にふりながら放射し、順次前方に進んで消火して下さい。
●ガソリン等で油火災では、火元に消火薬剤が直接かかるようにして消火して下さい。放射の勢いで油飛び散るおそれがありますので充分に注意して下さい。
●無理な消火作業を続けることによって火災の拡大を引き起こさないよう、周囲の人に声をかけ、応援を求めるよう心掛けて下さい。
また被害を最小限にくいとめるためにも早めに119番通報して下さい。
●一度消えても、また火がつくことがありますので、火元に向けて最後まで消火薬剤を放射して下さい。
●消火後の火元は、おき火は残っていたり、油やガスがもれていることがありますので、必ず火元を確認して下さい。
●消火後はすみやかに、ガスの元栓、電源を切って下さい。
3.消火薬剤について
●消火薬剤が目に入ったときは、すみやかに水洗いし、目に痛みを感じたり充血した場合には医師の診察を受けて下さい。
●消火薬剤が皮膚にかかったときは、すみやかにみ水洗いして下さい。
●消火薬剤のかかった食物は食べないで下さい。

放射後の健康被害防止の為の注意事項
■粉末消火薬剤が消火を目的とし、安全性が高く身体への影響は軽微です。
■通常の使用により薬剤を吸引した場合、眼・鼻・のどに違和感を生じることがあります。
■消火薬剤の清掃は十分な換気の元で、吸引および眼・皮膚等に付着しないようマスク等の保護具を着用して下さい。
■万一身体に異状を感じる場合は、医師の診断を受けて下さい。
社団法人 日本消火器工業会より

 

⑪使用後について

1.消火薬剤がかかった器物はすみやかに掃除して下さい。

●飛散した消火薬剤をそのまま放置しておきますと、カビや金属類の腐食、塗装面を変質させるおそれがあります。
また電気器具などは絶縁を低下させることがあります。

●掃除をするときは換気をしながら、マスクやゴム手袋などの保護具を着用して下さい。

●よく水洗いし、水洗いできないものは水で濡らした雑巾でよくふき取って下さい。

2.消火薬剤がかかった電気機器は電源を遮断してから掃除をおこなって下さい。また電気絶縁性が低下していることがありますので、専門の業者に点検を依頼してから、通電して下さい。
3.使用後の消火器はすみやかに販売店に再充てんを依頼し、元のように設置して下さい。
●一度放射したものは、中に消火薬剤が残っていても、すぐに整備・再充てんして下さい。
●外観・機能に異状がなければ再充てんして使用できます。お求めの販売店・消防設備アシストにご相談下さい。
●消火器の再充てんをおこなうには消防設備士の資格が必要です。お求めの販売店もしくは、消防設備アシストまでお申し付け下さい。
4.消火器は、法に従って廃棄処分しなければなりません。
●ご不用になった消火器を処分される場合は、お求めの販売店または当社消防設備アシストにお問い合わせください。
●消火器を不法に捨てたり、放置すると法律で罰せられる場合があります。

消火器のリサイクルにご協力下さい。

耐圧性能点検が義務化されています。

点検基準が改正され、2011年4月1日より、製造から10年を経過した消火器に対する耐圧性能点検(水圧点検)が義務付けられ、 以後3年ごとの水圧点検が必要となります。※1

また、2011年1月1日から消火器の規格省令が改正※2

されたことにより、2012年1月1日に改正前基準の消火器は型式失効されることとなります。
特例として、既に設置されている消火器は2021年12月31日まで継続して設置可能です。※3

※1 平成22年(2010年)12月22日消防庁告示第24号
※2 平成22年(2010年)12月22日総務省令第111号
※3 平成22年(2010年)12月22日総務省令第112号

  • 外観点検で安全栓、安全栓の封又は、緊結部等に異状が認められたものは必要です。
  • 蓄圧式消火器の内部点検は、「製造年から3年を経過したもの」から「製造年まら5年を経過したもの」に改正されました。
  • 外観点検で本体容器に腐食等が認められたものは必要です。
  • 製造後10年を経過し、外形点検において腐食等がなかったものについては、2014年3月31日まで抜き取り方式により実施が可能。
  • 二酸化炭素消火器及びハロゲン化物消火器は除かれます。

消火器の耐圧性能に関する点検方法(抜粋)

【1】 加圧式消火器(化学泡消火器以外)
① 排圧栓のあるものはこれを開き、容器内圧を完全に排出する。
② キャップを外し、加圧用ガス容器等を取り外す。
③ 消火薬剤を別の容器に移す。
④ エアーブロー等にて本体容器の内外を清掃し、本体容器内面及び外面に腐食又は防錆材料の脱落等がないかを確認する。
⑤ ホース、加圧用ガス容器を取外し、安全栓を引き抜く。
⑥ 粉上り防止封板を取り外す。
⑦ 本体容器内を水道水で満水にし、レバーを握ったままの状態で、キャップを締める。
⑧ ホース接続部に耐圧試験用接続金具を加圧中に外れることのないように確実に接続する。
⑨ 保護枠等を作動させ、各締め付け及び接続部から漏れがないことを確認しながら本体容器に表示された耐圧性能試験値
(「消火器の技術上の規格を定める省令」(昭和39年自治省令第27号)第12条第1項第1号に規定する試験に用いた圧力値。以下「所定の水圧」という。)まで、急激な昇圧を避け、圧力計で確認しながら徐々に昇圧する。
⑪ 所定の水圧を5分間かけて、変形、損傷又は漏れのないことを確認する。
⑫ 耐圧試験機の排圧栓から水圧を排除し、圧力計の指針が「0」になったのを確認してから本体容器内の水を排水する。
⑬ 本体容器等の水分をウエス又はエアーブロー等で除去する。
⑭ 本体容器等に水分がないことを確認した後、部品等の組付け、消火薬剤の充填等を行う。
【2】 加圧式の消火器(化学泡消火器)
① キャップを外し、内筒を取り外す。
② 消火薬剤を別の容器に移す。
③ 本体容器の内外を水洗いし、本体容器内面及び外面に腐食又は防錆材料の脱落等がないかを確認する。
④ ホースを取り外す。
⑤ 本体容器内を水道水で満水にし、キャップを締める。
⑥ ホース接続部に耐圧試験用接続金具を加圧中に外れることのないように確実に接続する。
⑦ 保護枠等を消火器にかぶせ、耐圧試験機を接続する。
⑧ 耐圧試験機を作動させ、各締め付け部及び接続部からの漏れがないことを確認しながら所定の水圧まで、急激な昇圧を避け、圧力計で確認しながら徐々に昇圧する。
⑨ 所定の水圧を5分間かけて、変形・損傷又は漏れのないことを確認する。
⑩ 耐圧試験機の排圧栓から水圧をは排除し、圧力計の指針が「0」になったのを確認してから本体容器内の水を排水する。
⑪ 本体容器等の水分をウエス又はエアーブロー等で除去する。
⑫ 本体容器等に水分がないことを確認した後、部品等の組付け、消火薬剤の充填等を行う。
【3】 蓄圧式の消火器
① 指示圧力計の指針を確認する。
② 排圧栓のあるものはこれを開き、ないものは容器をさかさにしてレバーを徐々に握り、容器内圧を完全には排出する。
③ 指示圧力計の指針が「0」になったのを確認してから、キャップを外す。
④ 消火薬剤を別の容器に移す。
⑤ エアーブロー等にて本体容器の内外を清掃し、本体容器内面及び外面に腐食又は防錆材料の脱落がないかを確認する。
⑥ ホースを取り外す。
⑦ 本体容器内を水道水で満水にし、レバーを握ったままの状態で、キャップを締める。
⑧ ホース接続部に耐圧試験用接続金具を加圧中に外れることのないように確実に接続する。
⑨ 保護枠等を消火器にかぶせ、耐圧試験機を接続する。
⑩ 耐圧試験機を作動させ、各締め付け部及び接続部からの漏れがないことを確認しながら所定の水圧まで、急激な昇圧を避け圧力計で確認しながら徐々に昇圧する。
⑪ 所定の水圧を5分間かけて、変形、損傷、又は漏れなのないことを確認する。
⑫ 耐圧試験機の排圧栓から水圧を排除し、圧力計の指針が「0」になったのを確認してから本体容器内の水を排水する。
⑬ 本体容器等の水分をウエス又はエアーブロー等で除去する。
※ 粉末消火薬剤にあっては水分が禁物であるので、乾燥炉等で十分に乾燥させ、本体容器内、サイホン管内、ガス導入管及びキャップ部分等に水分がないことを十分に確認すること。
⑭ 本体容器等に水分がないことを確認した後、部品等の組付け、消火薬剤の充填等を行う。

第2 平成26年3月31日までの間実施できる抜き取り方式による確認試料の作成要領

次の抜取り方法によること。

1. 確認試料(確認ロッド)作り方
器種(消火器の種類別)、種別(大型、小型の別)、加圧方式(加圧式、蓄圧式の別)同一のものを1セットとすること。

2. 試料の抜取り方
3年全数の確認が終了する様に概ね均等に製造年の古いものから抽出する。

第3 抜取り方式の場合の判定

① 欠陥がなかった場合 当該ロットは良とする。
② 欠陥があった場合 欠陥のあった試料は廃棄し、欠陥のあった試料と同一のメーカー、同一質量、同一製造年のもの全数についてこの限りではない。

アシストのスタッフは、点検資格者をはじめとした有資格者揃い。豊富な実績に裏打ちされた専門知識や対応力を生かし、精度の高い消防設備点検・施工サービスをご提供します。

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